- リラグルチド(ビクトーザ®)の1日1回投与はプラセボと比較して腎複合アウトカム、微量アルブミン尿新規発生抑制効果がある。
- セマグルチド(オゼンピック®)のSUSTAIN6試験でも同様の報告であった。
- デュラグルチド(トルリシティ®)でもGFR30%以上低下などの腎障害振興抑制効果が報告されている。
⇒それぞれの腎複合アウトカムは15‐36%抑制、微量アルブミン尿新規発生抑制も26-46%と腎保護作用は期待される
上記は2型糖尿病の臨床試験であるが、慢性腎臓病を有する患者さんに対し安全に使用できるのかどうか?
- 効果面ではCKD3-4でもHbA1c低下作用は期待できる。
- 既に存在している微量アルブミン減少効果は明らかではない。
- 腎機能障害進行抑制効果についても明らかではない。
- 胃腸障害が出現するリスクがある。
以上から印象としては、すでに腎機能障害を持つ場合、SGLT-2阻害薬ほどGLP-1アナログの腎保護作用はインパクトはないと思われる。