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院長の臨床メモcolumn

2020.08.03

透析患者の新型コロナ感染症数も増加傾向

(概要)

・7/24の報告=感染者130名

・7/31の報告=142名

1週間で12名の増加。これまでは週4-5人の増加だったが、一気に増加した。増加している地域が東京、関東地区が中心。

・死亡数は増えてはいない

・年代別死亡率

40歳代未満:0%

50歳代:4.2%

60歳代:10.3%

70歳代:26.8%

80歳代:24.1%

全体:15.5%

 

・酸素が必要な患者は感染者のうちの45%

・人工呼吸器が必要な患者は感染者のうちの18%

 

(印象)

・透析患者罹患率は約0.04%である。

・透析患者の感染数も関東を中心に増加しているが、今後、日本全国的に増加してくる可能性がある。

・危惧していることは、透析患者は陽性患者だけではなく、クラスターの可能性があるため、濃厚接触の時点で個室透析ができる医療機関で透析をしなければならない可能性がある。そのような患者が増加してくると感染症指定医療機関などで十分対応できなくなる可能性がある。新型コロナウイルス感染症を診療できる透析医療機関のパイは小さいと思われる。各透析医療機関で、空間的時間的隔離を行いながら透析せざるを得ない可能性が出てくることを強く危惧している。