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院長の臨床メモcolumn

2020.07.18

新型コロナウイルス感染症における唾液検査での診断

(概要)

・唾液でのPCR検査と抗原検査が保険適応となった。さらに、最近、無症状の方に対してもPCR検査が保険適応となった。

・一般的にPCR検査と抗原検査ではPCR検査のほうが感度が高く、信用度が高い。つまり、抗原検査だけでは見落とす可能性がある。

・抗原検査とPCR検査の診断制度についての報告がある

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32636214/

103人のコロナウイルス感染症と診断された症例に対して唾液での検査を行っている。

RT-qPCR検査、LAMP法などのウイルスRNA検査では50.5-81.6%の確率で検出されたが、抗原検査では11.7%と著しく低値であった。

ウイルスRNA検査においても

・9日以内であれば、65.6-93.4%と確率は高い

・10日以降になると、22.2-66.7%と発症後の時間が経過すると確率は低下する。

・無症状の方を対象とすると、40.0-66.7%と有症状の症例に比べると低下する。

 

(個人的な印象)

・唾液検査は医療者側の感染暴露のリスクが低いため有用と考えられる。

・PCR検査では唾液検査も鼻咽腔検査と遜色ない結果が出ている。

・一方で、唾液でも、鼻咽頭でも、抗原検査では感度が低下する。

・初期診断には抗原検査単独では初期診断には不十分である可能性がある。

・インフルエンザのように治療法が確立されている場合は、まずは結果が数十分で検出される抗原検査を行い、陽性であれば、治療を行うという流れも考えれるが、現状では陽性となっても治療面では選択肢が乏しいため、正診率の高いPCR検査を優先すべきであると考える。