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院長の臨床メモcolumn

2014.10.14

タンパク質摂取とリンのどっちをとる。

タンパク質は体にとって重要な物質であることは言うまでもありません。

しかし、一般的には腎臓病が進んだステージの方や透析をされている方はタンパク質制限が必要になります。

腎臓病患者さんでも透析患者さんでもリンが高いのはよくありません。

血管の石灰化を進行させるから動脈硬化が進行してしまいます。

かといって、タンパク質を制限すると筋力が低下したり、抵抗力が低下したりします。

極端な話、リンが上がってもタンパク質をとるべきか、リンを重視してタンパク質を制限するべきか?

これを見た研究があります。

透析患者さん約30000人の方の研究のようです。

この結果、タンパク質をとった患者さんの方がたとえリンが上がったとしても、タンパク質を制限しリンが低下して患者さんより生命予後がよかったというのです。

やはり栄養を取るべきか。。

ということにはなりますが、もちろん、しっかりとタンパク質をとりつつ、リンが目標範囲内にいる患者さんが一番生命予後がいいのは言うまでもありません。

ですから、しっかり食べながら、リン吸着剤を使ってリンをしっかりコントロールすることが重要と言えます。