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院長の臨床メモcolumn

2022.05.17

高TG血症とNAFLD

・中性脂肪が高いと脂肪間の合併が非常に多い。値である150以上になると男性では約半分の方で脂肪肝があるといわれている。

女性でも200以上で半分の方に脂肪肝があるという報告がある。

・TGが高いと心血管イベントのリスクにもある。

糖尿病ほどではないが、TGが高いと心血管イベントが高くなる。

糖尿病とTG正常の方を「1」とすると・・

糖尿病のみ:×2.12

TG高値のみ:×1.46の確率で心血管イベントの発生が高まる。

糖尿病は心血管イベントの発生率が高まる。

さらに糖尿病の方はTG高値の方が多く、この両方を持っている方の発生率は×2.89にもなるので注意が必要。

話を脂肪肝に戻すと、

中性脂肪ではインスリン抵抗性が強まり、脂肪が分解され、遊離脂肪酸が上昇する。

その結果、肝臓で遊離脂肪酸が取り込まれ、脂肪が合成され、TGが蓄積される。

そうなるとTGを多く含むVLDLが増加し、動脈硬化発生リスクが高まる。

糖尿病や高コレステロール血症は非常に多く、TG合併例も相当数いる。

動脈硬化を抑えるにはTG管理も重要である。