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院長の臨床メモcolumn

2022.05.21

リチウムとCKD

①腎性尿崩症

有名な副作用で20‐40%の程度に差はあれ結構頻度で発症しうる

尿細管、特に集合管の細胞内に蓄積し発症するが、難しいのは血中濃度と一致するとは限らないということである。。

 

②慢性的な腎機能障害

リチウム製剤開始数週間後から徐々に間質性機能障害を発生することがある。

その場合、慢性間質性障害、つまり、徐々に尿細管間質が線維化し、その結果、続発的に糸球体硬化となり、糸球体ろ過能が低下してくる。

リチウムの投与量と腎機能障害、投与期間と腎機能障害との関連については調べた範囲でははっきりせず。

 

③腎機能障害に伴うリチウム中毒

食欲低下などに伴うCKDの増悪によりリチウム濃度が上昇し、各中毒症状が出現してくる可能性がある。

リチウムによる腎障害というより、腎障害の結果、リチウム中毒を発症する。