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院長の臨床メモcolumn

2023.09.07

透析用長期留置型カテーテル=tunneled cuffed catheter :TCC)

・TCCの増加(JSDT統計調査)
2008年899人⇒2017年3734人
*JSDTガイドライン:①造設不能例、②高度心不全例、③四肢拘縮や認知症など穿刺困難や抜針事故
ハイリスク例、④小児例
*KDOQIガイドライン:AVF,AVGと同等のVAと位置付けられている。

・血栓性閉塞の予防と対処
*早期閉塞(過凝固状態)と晩期閉塞(概ね2週間後以降;血栓やフィブリン対策)
*透析開始時の血栓対策
①初回に5ml以上、強めにカテーテル内血液と血栓を吸引し除去。
②ポンピング(10‐15ml程度を勢いよく、20回程度ポンピング操作)
・過去は10回程度だったが、20回することにより血栓トラブルが減少
③ヘパリン原液5000単位ロック
*静脈圧上昇や脱血不良の場合
⇒ウロキナーゼロック(適応外、供給停止中)
⇒カテーテル造影を行い、ガイドワイヤーで10分間出し入れ(定期的にしている施設も)

・感染予防
*出口部、トンネル部、血流感染の3つのチェック