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院長の臨床メモcolumn

2012.08.10

透析患者さんのカリウム値は低い?

透析に入る前の保存期腎不全の場合ではカリウムは上昇しやすく、カリウム制限が必要なことが多いです。

場合によってはカリメートなどのカリウム吸着剤を内服することもあります。

透析導入後はどうか?

透析でカリウムは有効的に低下します。

週3回の割合で低下するので、保存時腎不全と比べるとカリウム制限は楽だと思います。

また、カリウム吸着剤の内服に関してもほとんどの方が飲んでいません。

飲んでいる方は1名いますが夕方だけです。

カリウム制限は透析をされている方も必要ですし、心掛けていると思います。

特に保存期腎不全を経て透析に入られた方はよくカリウム制限をされていると思います。

逆に保存期の時のカリウム制限が続いているので制限しすぎている方も多くいらっしゃいます。

カリウムも青汁、玉露、バナナは要注意です。

バナナは量次第ですが経験上食べてもらっても著しくカリウムが上昇し、問題になったことはありません。

ただし、個人差はありますよ。

カリウムを取ると水分がついてくるものも多くありますが、リンに比べてカリウムは比較的制限はゆるくいけると思います。

特に1日あきの時は余裕があると思います。

個人的には2日あきの血液検査で透析前のカリウム値は5mEq/L台であれば大丈夫だと思います。

4mEq/L前半の方はもう少しカリウム(果物など)を取ってもいいと考えています。

患者さんの考え方もありますし、強要するものではありませんが、個人的にはカリウム制限はゆるめでいいのではないかと思います。