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院長の臨床メモcolumn

2012.09.08

痛みどめ(ロキソニンなどのNSAIDs)潰瘍予防のタケプロン

先週、ロキソニンによる出血性胃潰瘍のお話をしたときに、潰瘍予防のお薬について話をしました。

有名で効果もあるのがプロトンポンプ阻害剤のタケプロンやパリエット。

しかし注意点があります。

保険病名です。

保険できちんとした病名がないと処方ができません。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍ではタケプロンは使用できます。

しかしロキソニンを使用しているからといって潰瘍もないのに短絡的には使用できません。

保険病名としては「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制」という病名が必要です。

「再発抑制」というのが大切です。

闇雲に投与できるわけではありません。

他にバイアスピリンなど動脈硬化を予防するお薬でもタケプロンなどを内服する時は…

「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発予防」という病名が必要です。

ややかたい話ですが、医師の裁量の範囲です。

「再発予防」するならはじめからあらかじめ予防しておきたいと思う方もきっと多いでしょう。

基本的には「再発抑制」が目的ですが、はじめから内服する場合もあります。

ただ、正しいことは知っておかなければなりませんね。