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院長の臨床メモcolumn

2021.04.28

尿酸排泄促進剤「ユリス」

ユリス®は選択的尿酸排泄薬である。

尿酸の再吸収や分泌にはURAT1,GLUT9,ABCG2が関与している。
作用機序は尿細管側にあるURAT1を阻害する。
これまでのプロベネシド、ベンズブロマロンとの違いはURAT1のみを選択的に阻害できる点である。
選択的に阻害することにより、他のABCG2などの分泌するトランスポーターの作用は残っていることから、尿酸を体外への排泄量が増加する。
特にABCG2トランスポーターは腸管にも存在することから腸から便として尿酸排泄量の増加する。

臨床的には尿酸値を6未満に下がることがもっとも重要である。
尿酸値を6未満に達成することにより

1.痛風発作の回数が減少する
2 .尿酸結晶の数も尿酸値6以上に比べると、6未満の方が有意に少なく、結晶自体が消失している症例も多くなる