先月発売になったリン吸着剤(リンを下げてくれる薬)の「リオナ」。
クエン酸第二鉄を利用して鉄を吸着し、便中に排泄させます。
まだ使用してそれほど経過していませんが、これまでのリン吸着剤よりも効果が通常用量では低下作用が強いのではないかと思われます。
また便秘や胃部不快感などの消化器症状の副作用も少ないと思われます。
鉄材が入っているので大丈夫?という疑問がわいてきますが、体内に余程鉄が多い方以外は問題にならないと思います。
過剰な鉄は活性酸素を介して酸化ストレスを惹起しますが、内服薬は注射薬と比べて酸化ストレスは発生しづらいといわれていますし、比較的、早く使われるといわれています。
ですから、リン吸着剤でクエン酸第2鉄を使用しても活性酸素発生という点では問題がないかと思います。
ただし、先ほど述べたようにヘモグロビンや鉄系の血液検査は要注意です。
あとは難しい話ですが、「鉄欠乏がFGF23の転写を促進する」という報告があります。
リオナはリンを下げ、FGF-23を下げるだけではなく、鉄欠乏も改善させ、その経路でもFGF-23を抑えてくれるという一挙両得の薬ともいえます。
今回は、リオナのいいところをご紹介しました。