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院長の臨床メモcolumn

2012.07.14

テシオカテーテルにおける血栓の問題

深部静脈血栓症というものがあります。

中心の深い静脈が血栓という血の固まりができる病気です。

場合によっては血の塊が肺に飛んでしまって肺梗塞になったりすることがあります。

エコノミー症候群というものが有名です。

透析の場合、透析用のカテーテルを長期間留置しておくことによって起こりえます。

おおよそ、首あるいはソケイ部の静脈に入れます。

内頚静脈、大腿静脈といいますが、両方とも深部静脈に入ります。

透析導入するときにシャントや腹膜透析チューブを作っていない時に一時的な透析用カテーテルを挿入することがあります。

しかしあまり長い間入れておくと①感染、②血栓の2大問題点が生じてきます。

テシオカテーテルは長期用カテーテルで①に関しては皮下カフがあり感染対策はまずまずできています。

②の血栓も一時的なものと違って、一本ずつですし、一本ごとが太いのでカテーテルの中は詰まりにくくなっています。

しかし長い間入れているとカテーテルの周囲にどんどん血の塊が発生してきて、血管ごと血栓まみれになってしまいます。

こうなると、血液透析で重要である脱血ができません。

血液を吸えない状況です。

吸うところが血栓があり、吸うのを邪魔するからです。

実際、カテーテル留置後の静脈狭窄や閉塞は問題になっています。

ある報告ではテシオカテーテルの感染の合併症は19%、血栓の合併症は7%と報告されています。

特に下肢静脈は固まりやすいでしょう。

寝たきり状態の方など足を動かさない方はカテーテルを入れなくても、この深部静脈血栓症になりやすいとされています。

テシオカテーテルを留置していると尚更です。

今、この血栓症の対策をどうしていくか悩んでいるところです。