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院長の臨床メモcolumn

2024.01.02

慢性腎臓病の患者さんでは血圧管理が大切

日本人、年齢20~75歳、推算糸球体濾過量10~59mL/分/1.73m2の満たす患者を対象とする大規模な臨床研究です。

Risk factors for CKD progression in Japanese patients: findings from the Chronic Kidney Disease Japan Cohort (CKD-JAC) study

GFRが50%低下するまでの時間、または腎代替療法(RRT)開始までの時間を主な地点としています。

左の図ではBP140および/または90mmHg以上でこの腎臓が悪くなる地点までの時間が有意に増加しました。

右の図でも至適群、正常群、正常高値群、グレード1高血圧群、グレード2高血圧群、グレード3高血圧群(グレード3が最も高い)で血圧が高いほど腎臓が悪くなる速度が速くなります。

他にもアルブミン尿が多いほど、腎障害が進行する速度が速くなる傾向が有意でした。

特に1,000㎎以上では腎障害の進行する速度がさらに早くなっていました。

CKDの診察では推定GFRの変化、血圧の管理、蛋白尿の量が重要となります。