炭酸ランタンはCa非含有のリン吸着剤。
炭酸ランタンの長期予後についての報告は少ない。
東海大学の駒場先生の論文を拝見した。
Nephrol Dial Transplant (2019) 34: 318–325
炭酸ランタンを投与したほうが死亡率は有意に低下した。
層別分析では、どのような状況でもランタン服用群のほうが好ましい結果であった。
炭酸ランタン群で長期予後がよかった理由として、
コントロール群と比較して、リン制限が少なく、栄養状態が改善したのではないかということ。
低栄養状態や高リン血症の状態が生命予後に悪影響をもたらしているのは間違いない。
そのため、リン管理において、リン吸着剤をしっかりと飲みつつ、栄養状態を確保したすることが肝要である。
炭酸ランタンは1錠当たりのリン吸着力が強く、少ない錠数でリンが低下しうることは患者さんにとっては助かるのではないか。