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院長の臨床メモcolumn

2020.09.30

透析とマグネシウム

(概要)

-透析液Mg濃度は1.0である。

-透析前の血清Mg濃度は平均2.6±0.55、3.5以上は3.8%で1.8-2.6は57.7%と過半数は目標範囲内である。

-透析前の血清Mg濃度と予後に関する報告では「2.7-3.0」が予後がいいと報告されている

-透析前の血清Mg濃度が2.0未満で死亡リスクが上昇するといわれている。

・透析液濃度を低くすると血圧が低下しやすく、増やしすぎると血清Mg濃度が上昇する可能性がある。

 

(感想と印象)

・当院でもほとんどの方が透析前血清Mg濃度は3.0未満であることから著明な高Mg血症になることはない。

・透析患者は便秘で困ることがあり、これまで禁忌とされていた酸化マグネシウムに関しては高値にならないよう投与してもいいのではないかと考える。

・Mg濃度1.2の新しい透析液が発売されてきており、今後、ブドウ糖やカルシウムを中心に考案されてきた中に「Mg」も重要な項目として入ってくる可能性がある。