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院長の臨床メモcolumn

2020.05.25

コロナ禍における自然災害発生

(概要)

・5月になり関東、中部地方中心に地震が発生している。

・夏季には豪雨災害、台風被害が発生する可能性がある。

・5月24日の神戸新聞で東大松尾教授が提案された「災害時の分散避難」についての記事を読んだ。

①避難所(健康な方とコロナ感染疑いの方に分ける)

②ホテル、旅館

③青空避難(車内、テント)

④縁故(家族、知人宅など)

水害なら状況によっては避難所ではなく、在宅での垂直避難。

 

(感想と印象)

・避難所では濃厚接触になる可能性は極めて高い

・災害発生時は、急を要するため冷静な判断がしづらい

・第1波でのコロナ禍では病院以外にもホテルなどの宿泊施設での陽性者の隔離を行うことができた。いつまで都道府県が宿泊施設での隔離を継続するかは不明であるが、災害時にもすぐに対応できる施設があれば理想。

・健康な方、コロナを疑うような症状を分けるためには各避難所で、トリアージが必要。トリアージをすることで場合によってはPCR検査を受けるという流れの構築も必要である。

・今夏の災害では熱中症以外にも、コロナウイルスへの配慮も必要であり、避難所を指揮する行政職員への負担は増えるものと思われる。

・検査体制としても今夏に備えて、各自治体ですぐにPCRあるいは抗原検査をできる体制を整えておく必要がある。

・しっかりとコロナ感染疑いに対してスクリーニング、検査体制、陽性者への対応、陰性だが、否定できない住民への対応などを検討しておかないと、避難所における感染拡大が容易に想像できる。