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院長の臨床メモcolumn

2012.06.25

透析学会に参加して

北海道は雨が多かったですが、湿度が低くて非常に過ごしやすかったです。

ただ寒冷刺激に弱い私の鼻は敏感で鼻炎が発生し、発表直前まで鼻にティッシュを詰め込んでいた次第でした。

しかし発表して熱くなって発汗した成果発表後は随分と治っていました。

不思議なものです。

北海道の学会は6会場に分かれていて、そのうち3会場はバス移動でした。

人も思ったよりも多くて大盛況でした。

長時間透析、ポスターセッションを中心に回ってきました。

みなさん試行錯誤をしてされています。

同じ研究でも相反する結果もあったりして、やはりひとつの結果だけではわからないことも実感しました。

透析でも何がいいのか?

通常のHDでも短時間がいいのか?長時間がいいのか?頻回がいいのか?

長時間透析や短時間頻回がいいとしても患者さんのQOLはどうなのか?

いろんな発表がありましたがアンケートを用いての発表が一番素直な患者さんの気持ちがわかりやすいと思います。

患者さんも透析時間を長くした方がいいのはわかっているようです。

楽な透析、愁訴が少ない透析をまず目指して、納得ができるような状況を作っていくことが重要だと思いました。

頭でっかちにならずに色んな方法をオーダーメイドで実践していくべきだとつくづく感じました。

エルカルチンに関してはどうも600mgで十分な効果が表れるようです。

しかしまだ発売後あまり時間がたっていないため発表が少なく、これからの報告が期待されます。

個人的にはカーボスターの発表が少なくなっているのが気がかりでした。

まず、透析の信念を持つことが重要だと思います。

その信念に向かってどうアプローチしていくか?そのプロセスを考えていくことも非常に重要です。

信念なしには患者さんにとってもスタッフにとってもいい透析室は作れないと思います。