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院長の臨床メモcolumn

2020.01.13

腎臓病と抗凝固剤のリスク

脳梗塞の原因として心房細動があります。

心房細動では、心房に血栓ができ、その血栓が、脳に飛んでしまうことがあります。

それを脳塞栓と言います。 脳塞栓の予防に、抗凝固剤が必要ですが、腎臓病や透析患者さんではリスクもあります。

腎臓病や透析患者さんでは脳梗塞や出血のリスクは高いと言われています。

脳梗塞では腎臓病ではない方と比べて、

腎臓病;×️1.24倍

透析;×️1.83倍

出血では、

腎臓病;×️2.2倍

透析;×️2.7倍

本来、脳塞栓の予防に抗凝固剤が必要ですが、上記の通り、出血のリスクもあるため、脳内出血のリスクなどを鑑み、投与にはリスク、ベネフィットを考慮する必要があります。

内服するとしてもプロトロンビンを延長させると思わぬ出血を招くことがあるので注意が必要です。