臨床で使用している睡眠剤は3種類
①GABA-A受容体作動薬
ベンゾジアゼピン系睡眠薬:
覚醒部位を抑えることによって睡眠を誘発する。
よく使用されるが、1か月以上の連用で約半数が依存性が形成されるともいわれており、安易な常用は依存性を生んでしまう。
また、短時間型の方が依存性ができやすい。
他にせん妄や筋弛緩作用があるため、高齢者では夜間の転倒に要注意である。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬:
マイスリーやアモバンがこれに当たる。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬に比べて、依存性や耐性が少なく、せん妄や筋弛緩も少ないといわれているが、GABA受容体作動薬である以上長期連用すれば形成される。
②オレキシン受容体拮抗薬
オレキシンは視床下部から放出され、他の覚醒神経伝達物質を放出されるが、それらを抑制する。
入眠困難にデエビゴ、途中覚醒にベルソムラが使用されるが、明確な区別はない。
悪夢の出現には注意が必要である。
③メラトニン受容体作動薬
ロゼレムがこれに当たる。
眠前の提示の連日投与により睡眠サイクルを形成する。
即効性は少ないが、禁止感性や依存性はなく安全に使用できる。
また、せん妄予防もあることから高齢者に使用しやすい。
その他、ジフェンヒドラミン、ブロムクレリン尿素が使用されることがあるが、せん妄が生じやすく使用していない。