透析患者さんでは副甲状腺が腫れる(副甲状腺機能亢進症、副甲状腺腫大)という合併症があります。
この治療薬の一つとしてレグパラがあります。
レグパラは副甲状腺ホルモンであるPTHがを低下させます。
これ以外の治療薬としてはビタミンDの注射や内服薬があります。
レグパラとビタミンD製剤の大きな違いは「カルシウム」を上げるかどうかです。
カルシウムは人体に必要なミネラルですが、透析患者さんの場合カルシウムが多くなると「血管石灰化」といって、血管が骨のように固くなってしまいます。
ですから、透析患者さんのカルシウム濃度は非常に大切です。
ビタミンDは基本的にはカルシウムを上昇させるので血管石灰化には要注意です。
対するレグパラはカルシウムを低下させるので逆にカルシウムの低下しすぎが注意です。
下の図では血管石灰化が進みやすいかどうかを見ています。
上の図はビタミンD+レグパラ併用治療群(CPA)とビタミンD単独群を比較しています。
レグパラを用いた併用療法のほうが石灰化になりにくいというのは明らかです。(棒線の真ん中の資格が左方向)
下の図はレグパラを飲んでいる方は年々石灰化変化率が低下している。
つまり、石灰化の進行が抑えられているということです。
レグパラを上手に使用していくことが透析患者さんの体を守っていくことにもつながっていきます。
レグパラでは年々石灰化の変化率が低下しています。