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院長の臨床メモcolumn

2024.01.07

メチルドパなどのα2受容体刺激薬(降圧剤)

メチルドパは降圧剤の一種です。

降圧剤といえば、ARB、ACE阻害薬、カルシウム拮抗薬が中心で、最近ではエンレスト(ARNI)や選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬も発売されています。

メチルドパは約40年前からある降圧剤で、中枢性交感神経抑制作用がある降圧剤です。

αメチルドパはαメチルノルアドレナリンに変換されます。

αメチルノルアドレナリンは中枢(延髄)のα2受容体を刺激します。

中枢性に交感神経の緊張を低下させて末梢血管を拡張し血圧を下げます。

また、末梢の交感神経のα2受容体にも刺激を与えます。

α2受容体を刺激すると、体はノルアドレナリンが十分あると思って、分泌を低下させます。

その結果、交感神経が抑制され、血圧が低下します。

α1受容体拮抗薬のドキサゾシンとは、同じα受容体に作用する降圧剤でも作用の仕方が全く異なります。

 

半減期は2.1時間、最高血中濃度は2.9時間後といわれています。

250㎎=1錠で、1日250-750㎎から開始し、最大3000㎎とされています。

ただし、腎障害の方は少量でも降圧作用が出ることがあるので少量から徐々に増量します。

また、ニフェジピンと相乗効果があることがあるので血圧の下がりすぎに注意が必要です。