上記の2枚のエコー写真があります。
吻合部から数㎝で穿刺部位より手前のエコーです。
脱血不良はないものの、シャント音の減弱を認めます。
上の写真は輪切り。
下の写真は長軸。
血管の大部分が石灰化で埋め尽くされています。
石灰化だけではなくて、一部気質化した血栓のようにも見受けられます。
狭窄しているのは間違いがないので何らかの手段をとらないと早晩閉塞してしまうでしょう。
狭窄部位の前後の血管径は十分に保たれています。
高度な石灰化を伴う狭窄の場合、シャントPTAは難しいと考えています。
通常のバルーンでは膨らまず、カッティングバルーンを用いても、高度な石灰化の場合、逆にバルーンだけではなくて、中のブレードさえも損傷してしまう恐れがあり、危険ともいえます。
ですから、ここまで狭窄が進行してしまった場合は、石灰化を避けて再度中枢側にシャント再建をした方がいいと考えています。
あくまで個人的な見解ですが。