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院長の臨床メモcolumn

2018.05.09

PADスコア

透析患者さんでは足病変(足潰瘍や足壊疽)の発症する確率が高く、当院でも足のケアを看護師中心に行っています。

あるクリニックでPAD(末梢動脈疾患)スコアを確立したようなのでご紹介します。

多くの患者さんを診て、スコア化し、早く見つけて、必要であれば治療していくというものだと思います。

このスコアは、危険因子を10項目上げ、各項目に配点し、そのスコアが一定以上になると検査、あるいは専門医に紹介しましょうというスコアシートです。

(危険因子として)
・60歳以上
・透析歴10年以上
・糖尿病
・糖尿病性腎症が基礎疾患
・足の病変がある。
・足に無関心
・後脛骨動脈蝕知不可能
・足の冷感
・歩行時の痛み
・安静時の痛み

上記10項目があり、「無関心」というところも配点化されているのには、日常の悩みが隠されているようにも思えました。

関心のある方は早期発見につながりますが、無関心の方は発見した時には既に進行しているということもあり得ます。

これをスコア化したことは素晴らしいと思います。

また、このスコアは特殊検査は必要ではなく、どこの病院でもできる方法ということも素晴らしい点だと思います。