糖尿病のSGLT-2阻害薬の「カナグル」が使われたCANVAS試験という臨床試験があります。
このサブ解析(約6年間)で腎保護作用が報告されました。
SGLT-2阻害薬は基本的には高度な腎障害では効果が期待されないので使用されませんが、推定GFRで45以上では使用することがあります。
この結果を見ていますと CKDステージで ステージ1、ステージ2、ステージ3a、ステージ3bのどのステージでも、投与初期ではGFRはいったん低下しますが、その後上昇し、プラセボと比較して、腎機能は維持されています。
糖尿病性腎症では年々腎機能が低下しやすいのですが、この試験では、特にステージ3bで腎機能が安定しているという有意義な結果が出ました。
腎障害の進行抑制、透析への進行抑制も示されています。
副作用に留意しながら、腎保護作用+血糖低下作用が期待できるといえるでしょう。