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院長の臨床メモcolumn

2015.12.05

ANP(ハンプ)40-60は全患者に当てはまるわけでない?

透析でドライウェイトの目標としてハンプ採血をすることがあります。

ハンプの目標はよく言われているのは40-60の間。

しかし、論文によっては40-100と報告されているものもあります。

加減の目標は40というのでいいでしょう。

しかし、上限は40? 100?

ハンプはDWの指標としては有用ですが、なかなか「40-60」という狭い範囲でコントロールするのはできますが、性別、心臓の状態、年齢、栄養などそれぞれ異なりますから、わずか20の範囲に全員というのは厳しいですね。

患者さんそれぞれの背景を考慮しないといけないかもしれません。

低栄養状態が悪ければハンプは上昇します。

年齢に伴いハンプは上昇します。

そう考えると、少なくとも年齢に応じて適正目標と設定した方がいいかもしれません。

透析が安定している方には測る必要はありません。

不安定な方で、DWがあっているかどうかわからないときに測定します。

基本的には「40-60」を目指し、その数値から大幅に外れている場合はDW減量ですが、10-40くらいの幅の場合、患者背景を考える必要があるかもしれません。