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院長の臨床メモcolumn

2022.01.21

高齢者への感染拡大の懸念

オミクロン株が軽症なのは「健康で体力ある人の場合」…沖縄の感染者、重症者・中等症も増加

読売新聞の記事から抜粋

県によると、20日の新規感染者数は、前週比28%減の1309人で、2日連続で前週を下回り、爆発的な拡大は収まりつつある。一方、60歳以上の感染者は207人で同31%の増加。1月3~9日に感染が判明した人と同10~16日に判明した人を年代別で比較しても、60歳以上は450人から939人と2倍超となり、40歳代や10歳代以下でも同様の傾向がみられた。

感染が全世代に広がったことで、これまで軽症がほとんどだった傾向にも変化が出ている。1月3日には重症者がゼロ、中等症も56人だったが、20日には6人と202人に増えた。県は「高齢者の感染が増えたことが一因」と分析している。


おそらくこの波は関西にも間違いなく来るだろう。

諸外国で猛威を振るっている波が今、日本で起こっている。

沖縄で起こっている波が遅れて東京や関西でも起こっている最中である。

高齢者の陽性者も恐らく増えるのだろう。

高齢者ワクチンは2月初旬から開始される。

オミクロンはデルタ株よりは軽症であることは間違いなさそうではある。

高齢者の場合、デルタ株の時にはワクチン接種が進んでおり、感染は抑制されていた。

オミクロンではどうであろうか?

ワクチンの効果としては重症化を抑制されるとは思われるが、感染した場合、若者と比べると中等症や重症患者は増えそうである。

ひょっとしたら死亡率は高くならないかもしれないし、重症化率もデルタ株よりは低下するだろう。

しかし、感染者数が多いので重症や中等症の患者数は増えるかもしれない。

それまでに、ラゲブリオの経口薬やゼビュディ抗体カクテル療法などの治療薬の流通がスムーズであればその恩恵を受けることができる。

とはいえ、家庭内感染が多いため、感染予防が難しいケースもある。

高齢者にも拡大するという前提で考えておいた方がいいかもしれない。

医療従事者が出勤できない状況であるうえに、入院患者数が増えるダブルの医療ひっ迫が来ないことを祈るばかりである。