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院長の臨床メモcolumn

2021.04.07

透析患者における新型コロナワクチンQ/A

(概要)

‐イスラエルのワクチンでは1回目の発症を52%、2回目で94%抑制。年齢、性別、高血圧、糖尿病などの合併症の有無に関係なく抑制されたと報告。

‐副反応は2回目の方が多い、特に発熱、倦怠感、頭痛に注意

‐アナフィラキシーに関しては、0.025%で女性に多い

‐透析患者を対象としたワクチンの研究報告はない。しかし、重症化しやすく、致死率も高いため、早期のワクチン接種が推奨される。

‐ワクチンの効果:約6か月(現在のところ)

‐ワーファリン内服者は2分以上の止血が必要。

‐シャントではない方に接種

‐もし、接種後に発熱があれば、解熱剤を使用する。

 

(印象と感想)

‐透析患者、特に65歳以上においても、ワクチン接種が推奨されている。65歳以上の方が副反応の発生が少ないという報告もある点はやや安心材料である。

・医療従事者の優先接種からのアナフィラキシーの報告は20.4/10万人とインフルエンザに比べると単純に200倍多いことになる。

・医療従事者は65歳未満が多いため、65歳以上の透析患者にそのまま当てはめることはできないが、副反応には注意が必要である。

・接種後の発熱に関しては因果関係がはっきりしている可能性があり、隔離は不要と考える。しかし、透析患者の接種スケジュールを十分把握し、接種後の状態を十分ケアしていく必要がある。