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院長の臨床メモcolumn

2013.12.11

透析患者さんのかゆみ

透析患者さんの約7割にかゆみを経験をされたことがあり、その程度が中等度以上の患者さんがそのうちの70%も占めています。

かゆいとイライラしますし、かきむしるまでかいてしまって余計に書掻いてしまうし、睡眠不足にもなり得ます。

かゆみ対策としてはまずは乾燥から守ること。

皮膚の売亜機能が低下していると余計に刺激に負けてしまうので保湿剤は必要でしょう。

かゆみ止めに関してはザイザルやアレジオンなどのヒスタミン拮抗薬がよく効く方と聞かない方がいらっしゃいます。

内服薬とするとまずはヒスタミンを処方し、全く効かない場合はヒスタミン拮抗薬を中止し、れみっちを処方します。

れみっちは透析患者さん用のかゆみの薬ということで特効薬とも期待できる薬です。

全国の透析施設297施設の報告でも70%以上がレミッチによってかゆみに対して効いたという報告もあります。

PTHやカルシウムやリンの問題もありますが、なんせかゆいのが患者さんの悩みなのでそれに対しては早めに取ってあげたほうがいいと思います。

また印象や過去の報告から、オンラインHDFも有効と考えます。

補液量をあげてるとさらにかゆみに対して有効だと思います。

透析液と補液量のバランスは施設ごとに差はあると思いますが、かゆみに関しては補液量増量は有効な手段と考えます。