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院長の臨床メモcolumn

2024.06.21

透析のむずむず症候群に対してビシフロール

透析では、尿毒症によりドパミンの伝達が低下し、下肢制止不能症候群(レストレッグス症候群、むずむず症候群)を発症することがあります。

これに対して、透析条件を合わすなどがありますが、治療薬としてよく処方されるのがリボトリールです。

しかし、リボトリールはむずむず症候群に対して保険は通っていません。

現在のところ、透析患者さんに使用できる薬剤として、ビシフロールがあります。

この薬剤はドパミンD2受容体を刺激しドパミン伝達を活性化させます。

このドパミンD2受容体ファミリーにはD2,D3,D4の中でD3に親和性が最も高いとされています。

ビシフロールドパミンD2受容体ファミリーのD3受容体を刺激することでRLSを改善する可能性があります。

内服は就寝前、あるいは就寝2〜3時間前に服用。

透析患者では0.125㎎から始めて、嘔吐や便秘などの副作用がないかを確認します。

その後0.25㎎に増量し、可能であれば0.75㎎まで増量します。

むずむず症候群は患者さんを悩ませる症状の一つで不眠、イライラ、うつに至るケースがあります。

効果があればいいですね。