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院長の臨床メモcolumn

2013.01.12

透析での血液流量をあげていこう

血液透析では血液流量の設定が非常に大切になってきます。

血液流量200ml/分というのが一般的ですが、最近は血液流量を増やした方がいいという流れになっています。

抜きたい尿毒素には小さな物質から大きな物質まであります。

小さな物質は血液流量を増やした方がよく抜けます。

一方大きな物質は血液流量を増やしてもある程度一定になります。

しかしながら最近の透析膜は血液流量をあげるほど小から中分子の尿毒素の抜けがよくなると言われています。

低分子蛋白の代表的な物質であるβ2ミクログロブリンも血液流量を増やす方がよく抜けると報告されています。

「血液流量をあげると心臓に悪い」と言われていますが、それはありません。

透析での血液流量は心臓に関係なく、どちらかというとシャントの血液流量が多いと心臓に負担をかけます。

ですから血液流量は心臓や血圧には関係ないので取れるのであればどんどん増やした方がいいでしょう。

透析液流量も同じく増やした方が物質の除去は多くなります。

ですから血液流量を増やすとともに、さらに透析液流量を増やすと小分子を中心とした物質の抜けはよくなると思います。