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院長の臨床メモcolumn

2011.07.11

透析での塩分除去

患者さんから透析で塩分がどれだけ出るの?と聞かれました。

厳密に言うと透析で使用された透析液を貯めておき、その貯留された透析液を採取し、透析液中のナトリウム濃度を測定します。そのナトリウム濃度と貯まった液体量を掛け算すると透析中に取れた塩分量が分かります。

ただなかなかできる話ではありません。

一般的に使用されている透析液はナトリウム140mEq/Lであり、透析を行うと基本的には透析後には140mEq/Lに近い値で終了するはずです。

ではナトリウムはどうやって出ていっているのか?透析でも排出していきますが、基本的には水分と一緒に出ていっています。除水というものがあります。その除水の中にナトリウムも含まれているので水分と一緒に塩分も出ていってしまいます。

例えば2L除水したとすると。
体の中のNaは140mEq/Lです。

ですから140mEq/L×2L=280mEq/Lものナトリウムが透析の間に出ていきます。

塩分1g=ナトリウム17mEq/Lとされているので・・・
約16gの塩分が除去されていることになります。