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院長の臨床メモcolumn

2022.02.02

透析での体液量と栄養の評価

透析での栄養管理と体液管理は非常に重要である。

栄養管理はアルブミンが中心となる。

体液管理に関しては胸部エックス線の心胸比、血液検査のハンプ、エコーの下大静脈径が有名である。

当院では約1年前よりボリュームウォッチという血液検査で栄養と体液量の両方を測定できる検査を使用している。

これは血液検査から推定式で体液量、体脂肪率、筋肉量を計算している。

また、同時に、nPCRやKt- Vも計測できるというものである。

上記の通り、グラフ化されていることにより、これまでの経過が一目瞭然である。

大切なのはその数値だけではなく、その患者さんの状態の推移がわかることである。

例えば、痩せてくると体脂肪率が減少し、体液量が増えてくる。

タンパク摂取量や塩分摂取量も低下し、十分な食事がとれていないことが推測できる。

ドライウェイトの減量を行いつつ、栄養介入の必要性も読み取れる。

あくまで計算式であり、変動はあるものの、一般的な血液検査だけではわからないデータが一度の把握できるメリットは非常に大きい。