このブログでもしばしば足、足潰瘍、足壊疽の治療などを書いています。
このブログを通して色々と私も勉強することも多くなりましたが、透析医療に携わっているという視点から透析合併症に対してアプローチを考えるようになりました。
これまで足の治療に関してもフットケア、内服薬、注射薬、LDLアフェレーシス、カテーテル治療などを勉強してきました。
運動療法やマゴットセラピーなどの治療もあります。
最近、透析膜の勉強をしています。
というなかで透析膜で患者さんの血流が良くならないかということを思いつきました。
またまた、ビタミンEコーティング透析膜の登場です。
ビタミンE透析膜で患者さんの四肢の血流(循環)が良くなるかどうか?
血流の検査にはSPP,ABI,TIがあり、その中で一番感度が高いのはSPPです。
残念ながらSPP検査は当院にはありませんが。。。。
ある施設でビタミンE透析膜に変えたところSPPが著明に良くなっていました。
結果としてビタミンE透析膜は循環をよくする可能性があるということです。
透析膜は魔法の治療法でも、手術療法でもありません。
ですからこれと使ったからといって劇的な改善は期待できません。
この透析膜は長く使用することによって足先の血流が維持される(欲を言えばよくなる)ものだと思います。
私が思うのは足潰瘍ができやすい糖尿病の患者さんを中心に”足を守る”という観点から予防的に使用することによって足潰瘍や足壊疽をなくすことができればいいと考えています。