70歳代の女性です。
糖尿病があって、インスリンをしています。
血糖値が上昇して、インスリンを増やすという悪循環になっています。
「運動せな、血糖も下がらないし、インスリンも増えますよ。インスリンが増えたら脂肪も増えて、食欲も増えて、ええことないですよ。」
「でも膝が痛いから運動できません」
というような会話がほぼ毎回のようにありました。
確かにそうですよね。
痛くて痛くて、立ったり、階段登ったりするだけで痛いのに運動って。
プールでの運動はいいかもしれませんが、なかなか行けないものです。
そこでこの方に漢方薬を飲んで頂きました。
ぽっちゃり型の体格で、むくみやすい体質です。
膝はやや水がたまっています。
よく整形外科で診断される「変形性膝関節症」です。
これに対して「防己黄耆湯」を処方しました。
2週間後、足のむくみがすっかりとれて、膝の痛みも随分軽減しました。
患者さんは喜んで、もう少し飲んでみたいとおっしゃられました。
ロキソニンなどの痛み止めでは効きませんでした。
関節に水がたまっているような方に対して防己黄耆湯で関節内の水を減らして、痛みを緩和させてくれると思います。