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院長の臨床メモcolumn

2013.08.08

特定健診の血清クレアチニン

40-55歳の特定健診の血液検査の項目に「クレアチニン」、「推定GFR]値が追加になりました。

この項目は腎臓の機能を表すものです。

・クレアチニンが高いほど腎臓が悪い。

反対に

・推定GFRが低いほど腎臓が悪い

ということになります。

推定GFRはクレアチニンに「年齢、性別」を加味したものでこの推定GFRが日本人の腎臓機能を表す最も大切な指標となります。

慢性腎臓病(CKD)というものがあり、ステージ1-5に分かれています。

ステージが大きくなるほど腎臓が悪いということです。

推定GFRの値がCKDのステージを決めます。

今年からこの2つの項目が特定健診に含まれています。

クレアチニンを測定することにより今まで発見が遅れていた腎臓病がより早期に発見されます。

これまで腎臓病の項目は尿検査でした。

尿検査で蛋白が陽性の方は腎機能が低下している可能性が高いですが、いつも「一体どれだけ腎臓が悪いのかわからない」と思っていました。

また尿蛋白が引っ掛かっても1+程度では様子見ましょうで終わっていて、クレアチニンも測らずじまいになることにあります。

尿蛋白などの尿検査とクレアチニンの両方を測定することによって早期に腎臓病を発見できます。

早期発見、早期治療は治療の基本です。

特定健診の中に「クレアチニン」が入ったことは医師の中でも賛否両論のようですが、僕は大きく評価しています。