アステラス製薬から「キックリン」というリン吸着剤が発売になりました。
種類としては中外製薬のレナジェルや協和発酵キリンのフォスブロックとよく似ています。
レナジェルとフォスブロックの効果は用量を多く内服しなければいけませんが効果はあります。
しかし便秘や腹部膨満感が多いのも事実。
その腹部膨満感を減らすことが期待されているのがこのキックリン。
上の図は30mlの水をビーカーに入れた時薬剤がどのくらい水を吸って膨張するかを見た実験です。
大きければ大きいほど薬剤は水を吸うため大きくなります。
つまり、お腹がはってくるわけです。
左がキックリンで、真中がレナジェル・フォスブロックなどのセベラマー。
明らかにキックリンの方が膨らんでいません。
この結果が腹部膨満感の副作用軽減につながるかどうかは使ったことがないのでわかりません。
使ったことがある方に聞いてみると腹部膨満感はましになったということでした。
リンの吸着作用はほぼ同等なので、あとは患者さんが腹部膨満感で困っているかどうかですね。
そういう方には適しているかもしれません。
できればこの種のリン吸着剤で内服錠剤数を減らせたらいいのですが…