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院長の臨床メモcolumn

2024.08.17

尿蛋白量が多いと腎機能障害が進行しやすい

①一番左が「蛋白尿正常」

②真ん中が「微量」

③右が「多い尿蛋白」となります。

棒グラフのピンク色が腎機能が正常となります。

左の正常蛋白尿のグラフではピンクが多いです。

しかし、右の尿蛋白が多いグラフでは、ピンクが少なくなり、黄色や緑の腎機能障害(特に黄色が悪い)が多くなります。

つまり、腎臓が悪くなると尿蛋白が多くなるし、尿蛋白が多くなっても腎機能が悪くなってきます。

尿蛋白を抑えていくことは腎臓病の治療においてすごく大切です。

もし、糖尿病の方であれば、たとえ尿蛋白が陰性でも、「微量アルブミン尿」が陽性となることがありますので、要注意です。

他の方も、尿蛋白定性だけではなく、一度は尿蛋白定量(g、㎎など)の測定は重要と考えます。

治療薬としてはSGLT-2阻害薬(糖尿病の治療薬ですが、腎臓病があれば糖尿病なしでも投与可能)、MRA(糖尿病があればケレンディア)が候補として挙がってきます。

Secular changes in clinical manifestations of kidney disease among Japanese adults with type 2 diabetes from 1996 to 2014