私は内科医です。
腎臓内科、透析の専門でもありますが、基本的には内科から育っています。
そんな私なので基本的には慢性の疾患の方をつきあうことがほとんどです。
その患者さんのほとんどが大小ありますが「痛み」を訴えております。
「痛み」は何も筋肉や骨からだけ来るものではなく、皮膚、神経、内臓、精神からもきます。
痛みに対してどう取り組んでいけばいいのか?
整形外科に行っても注射、ブロックなどが中心で、効果も一時的です。
なかなか患者さんは満足せず、痛みが繰り返し起こるので、不安にもなるし、打つ手気にもなるし、動けなくなってくるしと心理的にダメージを味わうことがあります。
どうすればいいのかなあ?と模索し、トリガーポイントなどを行いましたが僕ができるレベルは注射くらいですのでこれも整形外科と同様の結果となってしまいます。
そうしたところある本に出会いました。
なんとその著者は僕の尊敬する小島外科胃腸科の小島善詞先生でした。
理学整体の免許を取られたとは聞いたことはありますが、まさか本を出版されていたとは・・
即行、アマゾンで本を買いました。
整体の考えとしては「筋肉のバランスの乱れや壊れが身体の異常をひきおこす」という考え。
筋肉がバランスを崩すことにより自律神経を通じて内臓に影響を与え、身体の中心の異常が手足まで異常が出現しえてくる。
逆にストレスなどで内臓を痛めると脊髄から運動神経を介して筋肉に異常を与え、身体が歪んでくるということも言えます。
つまりストレスなどにより内臓に異常を与えると自律神経を介して筋肉の収縮に異常をきたす。その結果身体の中心である胴体にゆがみやねじれを生じさせ、身体全体の動きや運動の異常をきたしてくる。
またその逆も然りということです。
ややこしいことを書きましたが、ということは筋肉を整えることで体のゆがみが補正させ、整形外科など西洋医学では治らなかった痛みと体調不良を治すことができるのではないかというのが整体の目的ではないでしょうか?
西洋医学を否定しているのではありません。
しかし西洋医学では治らない慢性疾患に対して果敢に東洋医学などほかの分野に取り組む姿勢には感銘を受けます。
小島先生は西洋医学、シャント手術にも造詣が深い先生ですが、患者さんの苦痛を取らなければならないという使命感を持って、漢方医学、経絡、整体を深く勉強されました。
整体に関しては日本理学整体認定ということで格式高い免許を研修を受けて取得されました。
本当に頭が下がります。
病院で「検査結果で異常なし」、「運動不足だから歩きなさい」といわれることがよくあると思います。
そう言われても痛くて歩けないという方は多いのではないでしょうか?
小島先生はその声を真摯に受け入れ、自分の力で地域医療のために実践されている素晴らしい先生だと改めて思いました。
僕は内科医です。手術もできません。しかし幅広い視野を持つことによっていくらでも方法があると実感しています。
その中からどれを実践していくかがこれからの課題です。