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院長の臨床メモcolumn

2025.09.06

ロコアテープと腎障害

腎臓病がある方は、ロコアテープの使用には要注意です。

 

ロコアテープの主成分は、エスフルルビプロフェンという非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の一種です。

NSAIDsは、体内で炎症や痛みを引き起こすプロスタグランジンという物質の生成を抑えることで効果を発揮します。

しかし、このプロスタグランジンは、腎臓の血管を拡張させ、腎臓への血流量を確保する役割も持っています。

NSAIDsがプロスタグランジンの生成を阻害すると、腎臓への血流量が減少し、その結果として腎機能が低下する可能性があります。

腎臓病の患者さんは血流低下すると腎障害が悪化しやすいため要注意です。

特に今のような猛暑では脱水状態になっていることが多いので、余計に注意が必要となります。

 

ロキソニンテープなどの普通のテープとロコアテープは何が違うのか?

ロコアテープは経皮吸収性が非常に高いのが特徴で、「貼る飲み薬」とも呼ばれることがあります。

そのために、1日に貼る枚数が2枚までと厳格に制限されています。

つまり、普通のシップと思って余分に貼らないようにしなくてはなりません。