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院長の臨床メモcolumn

2022.01.04

ロケルマ

高K血症は腎臓増描画依頼をしているとしばしば遭遇します。

どのような治療をしていくか?

色々ありますが、治療薬の一つにK吸着剤があります。

アーガメートゼリーやカリメートなどの昔からある薬剤で有名です。

さらに最近ロケルマという新しい薬剤が発売されています。

ロケルマは高K血症の薬で、小腸や大腸などの消化管内でNaイオンー水素イオンがKイオンを交換し弁に排出させます。

これまでのK吸着剤と異なり、消化管全体で効果を発揮するため、1日1回の服用で効果を発揮します。

また、Kイオンの選択性が高く、Naイオンなど他のイオンの変化は乏しい。

また、腹部膨満などの副作用も少ないといわれています。

経験的には、他のカリウム吸着剤と比べて、副作用は少ないように思えます。

K低下作用の速やかですし、確実に下がります。

特に、慌てて下げたいときは3日間だけ3倍量を服用します。

そうすると、ほぼ確実に下がってくれます。

いい薬だと思います。

ただ、Naイオンを利用した薬剤であるため、浮腫が生じることがあります。

腎臓病の方に使用しますが、心不全を併発しているような方に関しては、心不全の悪化には注意しなければいけないと思っています。

もう一つ、高価な薬剤ですね。