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院長の臨床メモcolumn

2012.02.24

ミルセラを使用して~ESAを再考してみよう

ミルセラを4ヶ月間使ってきました。

ミルセラを投与した患者さんはESA(赤血球造血刺激因子製剤)が効きにくい方々でした。

投与して悪くもなく良くもなく、正直言うと期待しすぎたのかもしれません。

たった4ヶ月ですし、全員に使っているわけではないので「ミルセラがいい、悪い」ということは結論付けることはできません。

どの施設でもESA製剤が効きにくい患者さんはいらっしゃいます。

効きにくいというのはエポジン・エスポーが9000単位/週、ネスプ60μg/週を投与しても貧血を認める方です。

ではでは、

ESAを使ってどれくらいの期間で効果が出てくるか?

通常、投与して1-2週間目よりHbが上昇し始めて、安定するまで4週間くらい要するといわれています。

これを効くと、ミルセラのような長時間作用型より、エポジンのような短時間作用で地道に赤血球をつくっていた方がいいのか?

もしくはネスプのような週1回で1週間ごとに強い作用を持って赤血球をつくっていくようにした方がいいのか?

という迷いが出てきます。

どのESAが安定感を持ち、変動が少なく経過できるのか?

用量調節するタイミングもありますし、貧血もESAでは解決されない問題も多々ありますが、純粋にどのESAがいいのか十分経験を積みながら検討していきたいと思います。