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院長の臨床メモcolumn

2024.07.04

シスタチンCによる腎機能評価②

腎機能の評価は一般的に推定GFRで行います。

このときに使用する血液検査が、血清クレアチニン。

腎臓学会ガイドラインではクレアチニンによるGFRからCKDのグレード分類が行われます。

このクレアチニンは非常に有用ですが、デメリットとして筋肉量や食事の影響などを受けることです。

ですので、正確に評価したいときはシスタチンCの検査を行います。

シスタチンCは筋肉量や食事の絵協を受けないので、クレアチニンより正確な評価ができます。

一般的にはGFRでみると、シスタチンCの方が高いことが多いです。

しかし、腎機能の低下とともにシスタチンCとクレアチニンによるGFRの差がなくなってきます。

つまり、シスタチンCとクレアチニンに乖離があるうちはそこまで腎機能障害は強くありませんが、乖離がなくなってくると腎障害は進行しているということになります。

シスタチンCの方が正しく評価していますが、CKDのグレード分類は学会で統一されたものであり、それにはシスタチンCではなく、クレアチニンによるGFRであることは注意しなければいけないと思います。