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院長の臨床メモcolumn

2019.10.04

シスタチンC:腎機能評価

健康診断などでは腎機能の項目では、クレアチニンが使用されています。

クレアチニンが高くなると腎障害が強くなっているということです。

GFRというのはクレアチニンから年齢や性別を考慮に入れた数値で慢性腎臓病ステージに当てはめることができます。

しかし、クレアチニンというのは弱点があります。

クレアチニンは筋肉量や運動で左右されることがあるのです。

痩せている人、逆に筋肉量が多い人は変動が激しかったり、よく見えたり、悪く見えたりします。

高齢者になっていくと筋肉量が低下するのでクレアチニンが低くても、シスタチンCが高いということがあります。

腎不全になるとクレアチニンも、シスタチンCも高くなるのは間違いありませんが、シスタチンCのほうがほかに影響されることがないろ過値を評価できると思います。

シスタチンCは腎機能の評価として使われていますが、高血圧による臓器障害(心肥大など)、動脈硬化が発症しているケースでも上昇していることがあります。

また、CRP,TNF-アルファなどの炎症を反映する検査とも創刊することから、動脈硬化、心血管病など重篤な状況を反映するともいわれています。