透析フロンティアで川崎医科大学の角谷先生の論文を拝見した。
・K5.5以上では全死亡率、心血管イベントが発生しやすくなる。透析医学会の報告でも6.5以上は死亡率が著しく高くなる。
・反対に4.0未満でも死亡、心血管イベントの発生率が増加する。
⇒以上の点から、CKDガイドラインでは4.0-5.5未満で管理するよう記されている。
・病院レセプトDBの解析では、
- 高K血症の発生にはCKD、心不全、糖尿病、RAAS阻害薬が関与している。
- CKDの進展に伴い高K血症の頻度は高くなる。特に、RAAS阻害薬はそのステージでもK上昇しやすい。
- 心不全を伴う高K血症は3年予後不良である。
- CKDステージ3a以上では、K5.1以上で3年死亡率が少なくとも10%以上ある。ステージ4になると20%以上と高率になる。CKD3a以上ではK6.0以上は予後不良であり、可能性であれば5.0未満を目指し、その結果5.5未満なら許容すると認識しておいた方がいいかもしれない。