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院長の臨床メモcolumn

2022.01.29

オミクロンの潜伏期

デイリー新潮の記事の抜粋

「発症前の濃厚接触者を捕捉する必要がない」
琉球大学大学院感染症・呼吸器・消化器内科教授で、沖縄県新型コロナウイルス感染症対策専門家会議座長の藤田次郎氏が説明する。

「第6波で沖縄県は、感染症対策で最も重要なポイントとなる潜伏期間について、全国に先んじて発見できたことが非常に大きいと思う。沖縄県のデータでは、デルタ株は平均5.6日、最長14日でした。一方、オミクロン株は平均2日で最長5日。すべての方が5日以内に発症しており、ほぼ異なった病気になったといえるでしょう。もう一つ大事なのが、ウイルスを排出するピーク。デルタ株は発症時にはウイルス排出量がピークを迎えており、発症2日前まで遡って濃厚接触者を探していました。これが困難でしたが、オミクロン株は発症して3~6日後にピークがくるので、発症前の濃厚接触者を捕捉する必要がありません。熱が出たときに接触していた人だけが、その後5日間気をつければよいことになる。保健所の業務が軽減します」


今週はやたらとコロナの患者さんが多かった。

とはいえ、インフルエンザの時の発熱患者数と比べると格段に少ない。

基本的に屋外の診察となるので手間はかかるのは私だけではない。

以前より日本で初めてオミクロンが急激に感染拡大した沖縄県の情報を見ている。

琉球大学の藤田教授の見解は非常に参考になる。

軽症が多いという情報ももちろんであるが、接触から発症までの潜伏期をいち早く発信してくれたことは非常に大きい。

家族内や社内などの発症であれば、最終接触からどれくらいで発症してくるかなど目安になることが多い。

今週、コロナ陽性の方に話を聞くと、確かに会食から2-3日後に発症している。

多くはその翌日に受診され、抗原定性あるいはPCRで陽性となっている。

最近の印象としては、発熱+咽頭痛、頭痛、咳などの感冒症状があれば、コロナの可能性が高い印象がある。

いわゆる風邪のような感じ。

この中には、もちろんインフルエンザのような高熱の方も含まれる。

経験を重ねていくと、検査せずに臨床的診断の正診率も上昇してくる。

インフルエンザの時も、検査をするときにこの患者さんは陽性か、陰性化を予測しながら検査をする。

今、コロナの検査もそんな感じで検査に臨んでいる。

3回目のワクチンをする前に検査を行っていくことは非常に不安であったが、本日、3回目のワクチン接種を施行できほっとしている。