腎性貧血に対しては大半の患者さんが貧血の薬を使われていると思います。
有名な薬剤としてエポジン、エスポー、ネスプがあります。
最近発売された月1-2回のみですむミルセラがあります。
ただ、実際なかなかそのような薬剤だけでは貧血が改善しないことがあります。
そのような貧血が改善しにくい原因の一つにLカルニチン欠乏があります。
前回、書きましたように透析患者さんはエルカルニチンが欠乏しやすいとされています。
それでは透析患者さんにエルカルチンを内服するとどうなるか?
なんと赤血球が強くなるようです。
赤血球が強くなるということはいい状態で、赤血球が長生きするということです。
ですからエルカルチンだけでも赤血球は増えますが、さらにこれまで使用されているエポジンなどの腎性貧血の薬を併用するとさらに効果が期待されますし、長生きする分安定しやすくなります。
エリスロポエチン使用量を減量できるという結果もあり医療側にもメリットがありそうです。
比較的安全に使用できる薬剤ですし、貧血やこむら返りにも有用な期待できる薬剤だと思います。