最近、随分と寒くなってきました。
「すずしくなってきましたね。」というのんきな挨拶は少し飛び越えてしまったような気温ですね。
待合室の患者さんも寒いと訴えられ、10月から暖房を始めてしまいました。
先週は一時冷房をつけていたような気がしますが。。。
気温の急激な変化により血圧が上昇してきている方もいらっしゃいます。
季節による血圧変動
様々な心血管疾患発症の危険因子として、血圧の関与が指摘されている。血圧は睡眠、覚醒
に伴う概日変動のみならず、季節変動が存在することが多く報告されている。7~8月に最小
値を示し、1~2月に最大値を示す変動である。以下に、一部データを示す。
・成人正常血圧者、高血圧患者の季節変動を検討した成績(外国)では、夏季に比較して冬季
では平均血圧が5~10mmHg高かった(図1参照)。
・北海道農村住民男性100名の24時間血圧モニタリングによる検討では、夏季に比較して冬季で
は収縮期血圧6mmHg、拡張期血圧で4mmHg有意に高かった。冬季での血圧上昇は寒冷刺
激の影響と思われた(図2参照)。
・冬季-夏季の平均血圧値を初年度と10年後で比較した結果、正の相関性がみられた(冬季と
夏季の血圧の差が大きいほど、初年度と10年後の血圧の差が大きかった)。
・血圧の季節変動は、非喫煙者よりも喫煙者のほうが顕著であり、特に寒いシーズンにおける
昼間の血圧上昇は喫煙者の方が大きい。血圧の季節変動は痩せた人の方が肥満の人よりも大
きい(外国)。
・血圧の季節変動は年齢にかかわらず認められるが、高齢者では夏季の夜間血圧はむしろ上昇
する。それは診察室での血圧が夏季は低くなるので、医師が夏季に降圧薬の数を減らすこと
に関係しているかもしれない(外国)
当院でも徐々に血圧が上昇している患者さんがいて、おおよそ10くらい上昇している印象です。
冬は冬の対策が必要ですね。
汗をかかず、塩分もたまりやすい季節なので減塩にも注意しましょうね。