昼間と夜間の血圧のどちらが虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)が発症しやすいのでしょうか?
多くの研究では夜間の血圧のほうが虚血性心疾患を発症しやすいと報告されています。
腎臓病を持つ糖尿病患者さんでは、その傾向が強いようです。
血圧も日内変動があります。
・昼間より夜のほうが高いタイプ
・昼間に比べて夜のほうが10%以下で低いタイプ
・昼間に比べて夜のほうが10-20%低いタイプ
・昼間に比べて夜のほうが20%以上低いタイプ
このうち、夜間の血圧があまり下がらないタイプ(2番目)があまり予後はよくないといわれています。
このタイプとnon dipper型といいます。
Non dipper型高血圧の患者さんに対して「ディオバン」を投与している報告があります。
このように夜の血圧が上がりにくい患者さんに「朝」飲むべきか?「就寝前」にのむべきか?
結果としては「就寝前」に内服したほうが血圧の変動が安定したようです。
さらに腎障害を反映する「尿中アルブミン量」も「就寝前」に内服するほうが良い結果でした。
血圧の日内変動のタイプによって「降圧剤の飲み方」を変更したほうがいいときもあります。
血圧の推移を見ていくことは非常に大切ですね。