- 血液透析患者では1回の透析で5-8gのアミノ酸が漏出し、体たんぱく質として20g程度崩壊するといわれている。
- 透析アミノ酸のアミノ酸分析ではBCAAを中心とした必須アミノ酸が低下し、非必須アミノ酸が上昇していることが多い。
- たんぱく質を合成するロイシンやトリプトファンは低下していることが多い。また、不足することでタンパク合成がストップするロイシンやヒスチジンも少ない。→タンパク合成にかかわるアミノ酸が少ない。
- 非必須アミノ酸はアルギニン、セリン、チロシンは腎臓での産生が低下する。他の非必須アミノ酸は内因性であり合成が促進されている可能性がある。
- 透析ではグリシンからセリンへの転換が障害されている。しかし、腎不全用のアミノ酸製剤によりグリシンからセリンへの転換が促進される。
- 腎不全用アミノ酸製剤のアルブミン上昇効果に関しては、3.5未満の症例で上昇率が高くなる。必須アミノ酸製剤の投与によりタンパク合成が高まった結果である。また、必須アミノ酸が上昇し、筋肉の異化を抑制する。