糖尿病のコントロールとしての指標はHbA1cが有名です。
しかし透析患者さんにおいてはHbA1cの評価が過小評価されているという指摘が以前からあります。
HbA1cは赤血球寿命と関係しているので過去1-2ヶ月の平均値を反映しています。
しかし透析患者さんでは赤血球寿命が短縮しており、さらにエポジンなどの貧血のお薬などによって赤血球寿命が変化しやすくHbA1cが実際より低く現れます。
ということは実際のHbA1cは測定値より高いということです。
それに代替するものとしてグルコアルブミン(GA)が有用です。
GAは透析患者さんでも差が出にくいと言われています。
HbA1cが目標範囲なのに、GAが高い⇒⇒⇒つまりHbA1cを見ているといいが、実際は高いということです。
そうそう、ちなみにGAの基準値は11-16%といわれていて、文献的にはHbA1cの約3倍といわれています。
さらにHbA1cは過去1-2ヶ月ということですが、GAはおおよそ2週間といわれています。
このようなことを言われているHbA1cよりGAを測るべきではないかと思われると思います。
私も測定項目に入れてもいいと思っています。
ただ気になるのが文献的にもまだまだHbA1cが中心ということです。
GAの方が正確だとわかっても、何のために測定するかです。
HbA1cの情報はたくさんあっても、GAの情報はまだまだ少ない。
透析患者んでもGAを○%以下に抑えることができれば、網膜症のリスクが低下する、予後が上昇する、心臓病発症リスクが軽減する。
など様々なデータが出てきて初めて指標となりえると思います。
実際測定されている透析施設もありおおよそGA20%以下をコントロール目標に置かれている施設もあるようです。
★平成25年2月開業です。
宜しくお願い致します。
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